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八広の下町画廊で写真展「猫の恋」 東京下町の日常と猫たちの記録

写真展「猫の恋」

写真展「猫の恋」

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 イラストレーター・あべゆきえ(阿部幸恵)さんによる写真展「猫の恋」が5月17日、下町画廊「VOL VOLARE(ボルボラーレ)」(墨田区八広1)で始まった。

写真展「猫の恋」

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 展示するのは、2022年に逝去したあべさんが生前に撮影した猫の写真。タイトルは春の季語「猫の恋」に由来。墨田や深川など東京の下町で暮らす猫たちの日常を記録した35点を展示している。

 あべさんは1955(昭和30)年、本所生まれ。日本大学芸術学部文芸学科を卒業後、「女性の品格」などの書籍でイラストを手がけた。晩年は深川で暮らし、日々の生活の中で猫たちの姿をカメラに収めていた。

 遺品の整理をしていた姉・阿部利江さんが、ホーロー缶に収められた猫の写真を発見。写真集化を思い立ち、2024年春、妹との思い出がある深川を歩くなかで書店「manu&bol」に立ち寄った。店主の堀内太陽さんとの出会いをきっかけに、写真集『猫の恋』(ラリーバード刊、1,500円)が同年11月に刊行された。

 展示開催のきっかけは、利江さんが今年2月、ギャラリーの店主・高島史於(ふみお)さんに相談を持ちかけたこと。以前から活動に注目しており、読売新聞に掲載された記事の切り抜きを手元に保管していたという。

 利江さんは「妹が愛した猫たちの姿を、家族の思い出の地である曳舟川通り沿いで展示できたことをうれしく思う。写真集と写真展は絶滅危惧種・東京下町猫へのオマージュ」と話す。

 高島さんは「作品には、下町の暮らしの中にある猫と人との絶妙な距離感が写っている。ご縁があって開催でき、それが再び共有される意義を感じている」と話す。

 開館時間は12時~19時。入場無料。6月1日まで。

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