
障害当事者やベビーカー利用者と一緒に、押上駅・錦糸町駅周辺を歩きながらバリアフリー環境を確認する「まち歩き点検」が5月27日に行われた。主催は墨田区福祉課。
当日は押上駅と錦糸町駅北口を起点に2コースに分かれ、車いすや視覚・聴覚障害の参加者、保護者、施設管理者など約60人が参加。押上駅コースでは点字ブロック、段差、音響信号機、バス接近表示、バリアフリートイレの設置状況を確認し、ゴールの「すみだ保健子育て総合センター」を目指した。センター到着後、参加者が集まり意見交換会を行った。
意見交換会では、「視覚障害」「車いす」「聴覚障害」「ベビーカー」の視点から感じた意見を、それぞれ発表。「視覚障害者には音声案内が不可欠だが、他の立場ではプレッシャーになる」「バス内のデジタル表示が少なく、聴覚障害者は目的地が分かりづらい」など、立場によってニーズが異なることを改めて実感する場となった。
参加した区広報課職員の谷田辺陽介さんは「健常者の目線では気づけない課題を、当事者から直接聞けるのは非常に参考になる。各部門で持ち帰って今後の改善ポイントを共有したい」と話す。