
ハンドボール男子・リーグHのジークスター東京が10月9日、ひがしんアリーナ(墨田区錦糸4)で大崎オーソル埼玉と対戦し、29-27で逆転勝利を収めた。墨田区とジークスター東京による、「ホームタウン・スポーツチーム連携協定」の締結式が行われた記念日を祝う勝利となった。
ハーフタイムには、ジークスター東京と墨田区のホームタウン・スポーツチーム連携協定の締結で、墨田区の山本亨区長(右)とジークスター東京の黒田真一社長(中央)が調印した。(撮影=大塚淳史)
9月に開幕したリーグ戦で、今季初のひがしんアリーナ開催となったこの日のホームゲームには1193人の観客が詰めかけた。
ジークスター東京は今季、チームの要であるポスト(ピボット)ポジションの玉川裕康キャプテン、ピサノライアン海夏人選手、橋本明雄選手らがけがで離脱し、序盤戦から苦戦が続いていた。この日も前半は10-16とリードを許し、厳しい展開で折り返した。
ハーフタイム中、佐藤智仁監督は「おごるなよ。何者なんだ、お前たちは。サポートメンバーやファンの人たちに誇れるか? 自分たちの努力を裏切るのか?」とげきを飛ばしたという。
後半に入ると、チームの歯車がかみ合い、泉本心選手が5得点を挙げるなど攻撃陣が奮起。守備では、前半途中から出場したGK大山翔伍選手が好セーブを連発し、流れを引き寄せた。
大山選手は「逆転できたのは自分の成長につながる。プレッシャーの中でいいパフォーマンスを続けていきたい」と意気込みを見せた。
けがから早期復帰した橋本選手も、出場時間を制限しながらも逆転弾や29点目など重要な場面で活躍。「ポストの専門選手がいない中、戦術の軸を担うポジションとして責任を感じていた。短い時間でも点を取る、体を張るなど、自分の役割を果たしたかった」と振り返る。
試合のハーフタイムには、墨田区とジークスター東京によるホームタウン・スポーツチーム連携協定の締結式が行われ、山本亨区長が「逆転勝ちで締結を祝ってほしい」とエール。チームはその言葉通に勝利で応えた。
協定により、ジークスター東京は墨田区内の小学校でのハンドボール教室や用具寄贈など、地域貢献活動をさらに進めていくという。
次のひがしんアリーナでのホームゲームは10月17日のゴールデンウルブス福岡戦。