毎週土曜にイーストコア曳舟駅前広場(墨田区京島1)で開催されている「すみだ青空市ヤッチャバ」が6月22日、拡大版イベント「初夏の市」を開き、大勢の来場者でにぎわいを見せた。
海や農地のない墨田区に、「つくる人」と「食べる人」との距離を縮め、両者がつながって関係を深めることのできる場所をつくりたいという思いから2010年に始まったという同市場。「おしゃれなマルシェというよりは、地元の方が毎週、普段使いの食材を求めて立ち寄ってくれるような場所」と事務局スタッフの伏木洋平さん。
54回目の開催となったこの日は、区の食育週間を意識したスペシャル・バージョン。午前中には初出店の「チーム能登」(石川県能登)や「うみ路」(高知県室戸市)による鮮魚や水産加工品、「松橋ファーム」(秋田県大潟村)のアスパラガスに関する食育ワークショップなどが行われたほか、常連店である「青春畑きくち農園」(茨城県石岡市)の巨大ズッキーニや摘みたてのブルーベリー、「山梨屋」(山梨県笛吹市)のスイートコーン「もぎ取り販売」なども人気を集めた。
併せて、「ものづくり」のクリエイターたちによる職人ワークショップも実施。野菜などの入ったダンボール紙を表紙にポストカードサイズでオリジナルノートを作る紙工房「堂地堂」(向島5)、手縫いでオリジナルのキージャケットやキーリングを作るかばん・革小物の工房「HIS-FACTORY」(吾妻橋1)、水やせっけんなしで簡単にはがせる顔や身体用の「ミラクル・ペイント」のデモンストレーションを行った「ハガレックス」(中央区)などが出店し参加者を集めた。
夜には同会場にキッチンカーを設置して、出店農家の野菜を使った即興料理や地元飲食店のケータリングを振る舞う「ヤッチャバナイト」も開催。主催者の松浦伸也さんは「それぞれがより濃密に楽しくつながり交流できるスペシャルな一日。今後もこうした拡大版を企画していきたい」と話す。