東京スカイツリータウンが開業2周年を迎えた5月22日、スカイツリーにまつわるエピソードを短編映画化した作品「ソラノネ」の完成披露記者発表会が地上350メートルの「天望デッキ」で行われた。
東京スカイツリー「特別ショートフィルム」第2弾「ソラノネ」より
同作品は米国アカデミー賞公認でアジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF&ASIA)」が製作する東京スカイツリー特別ショートフィルムの第2弾。同映画祭は5月30日から東京と横浜で開催され、コンペティションでは今年、27の国と地域から厳選された68作品を上映する予定。
同作品は昨年一般募集した517件から選ばれた千葉県在住の松延晋さんのエピソードが原案。PVやCMディレクターとして活躍する中茎強さんが監督を務めた「まるでかみ合わない家族が突然起きた出来事に導かれ、たどり着いたスカイツリーの空に家族のあり方を映し出す」約20分の物語。
会場には同映画祭代表の俳優・別所哲也さんとフェスティバルアンバサダーを務める、映画コメンテーターのLiLiCoさんが登場。本編の初上映に先立ち、別所さんは「ショートフィルムの魅力は、短い時間の中に映画の面白さがギュッと詰まっていることで、そこには長編に負けない大きな宇宙がある。今回、2歳の誕生日を迎えた東京スカイツリーの上で映画祭をキックオフできたのがうれしい」とコメント。LiLiCoさんも「この作品が描いているのは日本のどこにでもありそうな家族の風景なので、その普通の姿をぜひ広く海外の人にも見てもらいたい。短くてもきっと伝わるはず」と続けた。
上映後には中茎監督をはじめ、主演の次女役を演じた川島海荷さん、母親役の鈴木砂羽さん、父親役の近藤芳正さん、長男役の札内幸太さん、長女役の志保さん、祖母役の藤田弓子さんの、キャスト6人全員が登壇。最後に原案者の松延さんを迎えた。「松延さんのエピソードをもとに、スカイツリーから見た景色は家族の絆だったのかもしれない、というテーマが生まれ、キャストの衣装をブルー系でそろえるなど、全編を空のイメージで統一した」と監督。松延さんは「お気に入りのシーンは、父親が明日スカイツリーに行こうかと話した時の家族の表情」と話した。
天望デッキ「フロア350」と天望回廊「フロア450」では、集まった517件のうち12件のエピソードを6月1日までパネル展示している。