「東京スカイツリー」の開業まで1カ月を切り、隅田川対岸の台東区内でもさまざまな記念イベントが展開されている。特に老舗の観光地である浅草エリアでは、相乗効果による観光客の増加を見込み着々と準備が進められている。
東武鉄道は昨年から東武スカイツリーラインの始発ターミナルである東武浅草駅を改修中。1974(昭和49)年の改修工事で取り付けられたカバー材(アルミルーバー)を取り除き、スカイツリーの開業に合わせて、外壁に開業当時(1931年)のネオルネサンス様式の面影を再現し、屋上の塔には戦時中に外された大時計も復活。2階コンコースに待合室を新設するほか、外国人旅行センターを移設するなど、駅施設のリニューアルも行う。
台東区は雷門前に大型の観光案内施設「浅草文化観光センター」を今月20日にリニューアル。地上8階・地下1階から成る同施設は「平屋」の日本家屋を積み重ねたようなデザインで、隈研吾さんの設計。4カ国語に対応した観光案内、外貨両替所、観劇などのチケット販売などの機能を充実。会議室や多目的スペースのほか、7階には展示スペース、8階にはスカイツリーを一望できる喫茶室と展望テラスを設けた。
同区はスカイツリーが開業する5月22日から6月30日まで、隅田公園の吾妻橋~言問橋間で「隅田公園浮世絵行燈(あんどん)」を実施予定。ライトアップしたスカイツリーの足元に、幻想的な浮世絵行灯が広がるイベントで開業を盛り上げる。