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誤変換で始まった「青果リレー」 寺島なすがつなぐ笑顔のバトン、区内巡る

寺島なすを先端に取り付けたトーチをつなぐ「すみだ青果リレー」。500人が参加した。

寺島なすを先端に取り付けたトーチをつなぐ「すみだ青果リレー」。500人が参加した。

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 墨田区内の名産「寺島なす」を先端に取り付けたトーチをつなぐ「すみだ青果リレー」が10月5日、ゴール地点の錦糸公園(墨田区錦糸4)に到着した。主催はNPO法人「寺島・玉ノ井まちづくり協議会(てらたま)」

ポーズを取ってゴールする山本亨区長

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 オリンピックの聖火リレーをもじり、青果市場の「青果」にちなんで名付けられた同イベント。トーチの先には江戸東京野菜「寺島なす」を掲げ、9月27日から区内各所を巡ってトーチをつないだ。最終ランナーの山本亨区長がゴールすると、参加者やスタッフが拍手で完走を祝った。

 てらたま副理事長の末林和之さんは「始まりは2017(平成29)年。『寺島なす』の普及とふるさと納税の返礼品を考える中で、企画書の『聖火(せいか)』が『青果(せいか)』に誤変換されたことがきっかけだった。笑い話から生まれたアイデアが形になり、初回は12区間・5.6キロのコースでスタート。翌年から児童館や介護事業所『チームうめわか』も加わり、18区間、30区間と年々広がっていった」と振り返る。

 「コロナ禍でもリレーは止めなかった。無観客開催やマスク着用、消毒の徹底などの対策を取りながら、オンライン配信にも挑戦した。工夫を重ねて『なすの灯』をつないできた」と末林さん。

 今年は4日間にわたり実施。前半は発祥の地・東向島を巡る10キロのコースを、後半には錦糸公園をスタートし、押上、キラキラ橘商店街、曳舟、東京スカイツリー、すみだ公園、石原方面を回る約10キロのルートでも行った。各所でトーチの火ならぬ「寺島なす」が受け渡される度、沿道から拍手が起こった。

 期間中の参加者は延べ500人を超え、沿道の観客を含めると1000人近くが見守ったという。

 4年前に100歳の女性がトーチを掲げて参加したこともあり、今年はその女性が104歳となって再び参加。「こちらの方が元気をもらった」と話すスタッフもいた。

 末林さんは「誤変換で始まった青果リレーが、ここまで続くとは思わなかった。これからも笑顔のバトンをつなぎながら、まちに元気を届けていきたい」と意気込む。

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