油絵の具の深い色彩を生かした抽象画を描き続ける画家・鈴木節子さんの個展「それぞれの窓」が11月6日、一軒家カフェ「iKKA(イッカ)」(墨田区向島3)で始まった。
山口県生まれの鈴木さんは、東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業後、銀座や池袋など全国各地で個展を重ねてきた。長年にわたり独自の抽象表現を探求し、油彩の重なりによって、時間や記憶の層を思わせる深い色彩世界を描き出している。
イッカでは昨年春にも2階ギャラリーでミニ個展を開催しており、今回はその続編として21点を展示。作品タイトルには「星までの時間」「引き出しの奥に」「贈り物」など、日常と心象が交差するモチーフが並ぶ。
店主のとよしまちえさんは「これまで絵に関心がなかった人や、世の中がざわざわしていてゆっくりしたい人も、紅茶を飲みながらゆっくりと絵を見てほしい。鈴木さんの絵は、窓の外に広がる景色のように、見る人によって違う風景が浮かぶ」と話す。
営業時間は12時~18時。火曜・水曜定休。11月30日まで。カフェ利用で観覧可。