東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)の高架化工事に伴い、とうきょうスカイツリー駅の下り(北千住・久喜方面)ホームが12月7日に移転する。移転に合わせて新しい東口を開設し、同日に供用を開始する。現在の下りホームは12月6日の最終列車で供用を終了する。
新しい下りホームはスカイツリータウン北側の東武動物公園方面に移動し、ホーム幅を広げた構造に刷新した。エレベーターやエスカレーターを新設し、1番線が上り、2番線が下りの配置となる。ホームとコンコースをつなぐバリアフリー設備も更新した。
移転に伴い、1階コンコース側には新東口へつながる改札エリアを整備した。新しい改札とエスカレーター、エレベーターを配置し、新ホームと直結する動線とした。現行の西口は引き続き利用できる。一方、これまで使用してきた旧駅舎(旧東口側)は今回の切り替えに合わせて閉鎖する。
同駅周辺では高架化工事が進んでおり、11月には現場見学会が行われて工区や新ホームの構造が公開された。今回のホーム移転と東口開設は、その工程が実際に形となったもので、工事の進捗(しんちょく)が利用者にも分かりやすく示される段階となった。
同駅は1902(明治35)年に「吾妻橋駅」として開業し、鉄路と舟運をつなぐ物流拠点として発展した。1911(明治44)年には東武鉄道本社が現在の押上一丁目に移転。1931(昭和6)年の浅草駅開業までは旅客ターミナルとして、1993(平成5)年の貨物取り扱い廃止までは物流拠点として地域の産業を支えてきた。
東武鉄道は今後も、周辺の高架化事業に伴う設備整備を段階的に進めるという。