区内中学生が区議会を模擬体験する「第32回 墨田区中学生区議会」が12月12日、墨田区議会本会議場などで開かれた。区立中学校10校から選ばれた中学生20人が参加し、「これからのすみだ」について質問や提案を行った。
同事業は1994(平成6)年度から続く取り組みで、未来を担う中学生が区議会の仕組みを学び、「主権者」としての意識や郷土への愛着、区政への関心を深めることを目的としている。これまでに、生徒の提案をきっかけに実現した事業もあり、若年層の区政参加を促す重要な機会となっている。
本年度は6月に、区立中学校10校の代表として各校2人、計20人の「中学生議員」を選出。事前に動画を活用した研修を行い、区の取り組みや方針、議会制度について理解を深めた上で、友人や家族への聞き取りを行い、政策提案に生かした。
本会議と委員会では、「豊かな感性が磨かれる」「あたたかいおせっかいがめぐる」「安全で心地よい暮らしがある」の3つのテーマを設定。本会議では、20人の中から3人が代表質問に立ち、区長に対して意見を述べ、提案を行った。
代表質問では、「高齢者や障害のある人も参加できるスポーツ体験会の実施・充実」、「がんについて、学校での実感性のある授業の実施や広報紙の制作」、「町会・自治会への若年層加入促進に向けたポスターコンクールやイベントの開催」など、身近な生活や地域課題に目を向けた内容が挙げられた。区長は、それぞれの質問に対し、真剣な表情でメモを取りながら答弁した。
委員会では、3つのテーマについて区の幹部職員に質問を行い、出席した中学生議員20人全員から、区の未来への提案が相次いだ。