墨田区在住の写真家・花田友歌さんの写真展「Under the Sky, Beneath the Tree」が12月23日、ピクトリコショップ&ギャラリー(墨田区横網1)で始まった。
花田さんが撮影した、空の下で暮らす人々の日常風景をテーマにした写真を展示する同展。東京スカイツリーを望む街で重ねられてきた時間や、都市の中にある柔らかな光景を静かに切り取った作品が並ぶ。
写真展は、住宅街や公園、川沿いなど身近な場所を写した作品を中心に構成。樹齢10年の樹木に見立てたスカイツリーと生活の風景が共存する墨田ならではのスケール感を表現した・
花田さんは子どもの頃からカメラが好きで、早稲田大学進学を機にデジタルカメラと出合った。留学先で撮影した体験が、本格的に写真と向き合うきっかけになったという。
2014(平成26)年に出産。会社員として働く中で子育てとの両立に悩む時期もあったが、写真家・椎名トモミさんとの出会いが転機となり、その活動に背中を押された。2017(平成29)年に開業届を提出し、下町7区を中心に出張撮影を開始。地域の子どもたちを撮影する中で、「家族でも先生でもない第三の大人」と写真をかけ合わせる関わり方を志すようになったという。
2019年に京都芸術大学通信教育課程写真コースに入学し、同コースを卒業。写真家の勝又公仁彦さんに師事しながら制作を続けてきた。
現在は子ども向けの「フォトアート教室」も開いている。月1回のペースで行い、3回を1コースとして年3回実施。「撮る」「作る」「見る」を柱に、まちを撮るテーマ設定、プリントした写真を使った制作、作品を共有する時間を設けている。
取材した初日、来場者は自分の生活と重ね合わせるように作品に見入っていた。
花田さんは「写真をきっかけに、自分やまちを少し違う角度から見られるようになる。その瞬間に立ち会えるのがうれしい」と話す。
開催時間は11時~18時(最終日は17時まで)。入場無料。今月28日まで。