すみだ北斎美術館(墨田区亀沢2)で3月17日、開館10周年を記念した企画展「ひらけ、絵手本!『北斎漫画』エトセトラ」が始まった。
同館は11月で開館10周年を迎え、累計来館者数は750万人に到達する見込み。同展はその記念事業の第1弾として開催する。
展示では、「富嶽(ふがく)三十六景」などで知られる葛飾北斎の作品に加え、絵を学ぶための手本としての役割を持つ「絵手本」に焦点を当てる。江戸時代には、師の手描きによる指導から木版印刷による出版物へと学習方法が変化し、その広がりを実物資料で紹介する。
会場では、北斎の絵手本と、それを元に制作された作品を並べて展示。来館者がどの図版が手本として用いられたのかを見比べながら鑑賞できる構成にしたという。北斎の技法が国内の絵師や工人に広がった様子や、欧州の工芸品への影響についても取り上げる。
展示の見どころの一つとして、展示番号67の「北斎漫画」の初期刷りと見られる希少資料を公開する。同資料は世界で2例のみ確認されており、公開展示は今回が初めてとなる。同資料は「北斎漫画」初編に当たるもので、現存例が極めて少なく、巻末の刊記などから初期の刷りと見られている。
館内には、来館者が北斎のモチーフを使ってデザインを作る体験コーナーやフォトスポットも設け、来館体験の共有も促す。
開催時間は9時30分~17時30分。観覧料は、一般=1,000円、高校生・大学生=700円、小学生以下無料。5月24日まで。