墨田区に10月5日、多世代交流と体験型学習を柱に人と人とを「学び」でつなぐ市民大学「マチナカデミアすみだ」が開校する。
区の「学校支援ネットワーク事業」と連携して、小中学校の出張授業やワークショップの研究開発、コーディネートなどを行っているNPO法人「地域コミュニティ研究所CicoLavo(チコラボ)」(墨田区錦糸4)代表の平野豊宏さんを発起人とする実行委員会が運営する同校。地域の子どもから大人までが一緒に学ぶ「小中高大社一貫共育」と、行政・学校・企業・団体などの組織を超えて「体験しながら学び、学びながら体験する」学習スタイルを目指す。「カルチャーセンターのように一方通行的な学びの場ではなく、先生と生徒が知識や経験を互いに引き出し合い、『生きる力』を共に育むようなイメージ」と平野さん。
キャンパスは八広地域プラザ(八広4)のような地域センターから、牛嶋神社(向島1)や丸源飲料工業(立花4)、一軒家カフェikkA(向島3)、東向島珈琲店(向島1)など、まちなかのさまざまな「資源」を有効活用し、地域そのものを活性化。本部の建物も持たず、「入学届」「受講申し込み」などの手続きはネットを通じて行う。
設けられる学部は、論理的思考力を養う「あたまデミア」、哲学的思考力を育む「こころデミア」、創造的思考力を伸ばす「からだデミア」に加えて、区の歴史や魅力について学んだり、地域課題の解決方法を考案したりする講座から成る「すみだデミア」の4つ。8月25日には墨田児童館(墨田2)で一日入学体験会が開かれ、「ドラえもんは生き物なのか」というテーマで参加者が討論する講座が話題を呼んだ。
開校を記念して、9月30日までに「入学届」や「受講申し込み」を完了すると、初日の講座が無料になるキャンペーンを実施。講座を開きたいという講師希望者も随時募集している。「在住・在勤者だけでなく、墨田に愛着を感じていただける方の参加をお待ちしている」と平野さん。
詳細はホームページで確認できる。