スーパードライホール(墨田区吾妻橋1)4階の「アサヒ・アートスクエア」で10月7日・8日、音楽劇「三文オペラ」が上演される。
ベルトルト・ブレヒトによる階級社会や人間の欲望や偽善を風刺した戯曲に、劇音楽の鬼才クルト・ワイルが作曲を手掛けた同作品は、1928年にベルリンで初演以来、現在も世界中で上演されている人気作品。劇中歌の「メッキー・メッサーのモリタート」が「マック・ザ・ナイフ」というタイトルでジャズのスタンダードナンバーになっていることでも知られる。
ドラマーの吉垣安洋さんが率いる、10人から成る革新的な音楽集団「オルケスタ・リブレ」の企画・演奏による同公演は、「深川江戸資料館」(江東区)で2012年と2013年の秋に上演され、今年2月には名古屋公演も成功させたばかり。今回も新たなジャズの解釈でアレンジした音楽でまとめあげる。
構成を文学座の高瀬久男さんが担当。舞台では、1990年にバンド「たま」のメンバーとしてデビューし、現在はソロで活動を続けている柳原陽一郎さんが日本語に訳した歌でメッセージを伝え、演劇界で活躍する松角洋平さんが登場人物を一人で何役も演じ分ける。
物語の案内役には講談師の神田京子さん。今年真打ちに昇進した神田さんは、寄席や独演会だけでなくオペラや義太夫など他ジャンルとのコラボレーションでも高く評価されており、今回の参加も注目を集めている。
開演時間は、7日=19時、8日=14時と19時の2回。料金は、前売り=4,000円、当日=4,500円。