池坊東京中央橘会支部創立100周年・青・壮年部設立45周年記念花展が10月21日・22日の2日間、すみだ産業会館(墨田区江東橋3)で行われた。
同支部は東京で3番目に設立された支部で、100年間中断や休止することなく続いてきた支部としては最古。最盛期には3600人を超える会員が在籍していたが、高齢化や華道の生活との関わり方の変化などにより、現在の会員数は500人。
花展には146人が出瓶(しゅっぺい)。明治時代に定められた池坊の伝統的な美感で構成する「立花正風体(りっかしょうふうたい)」や、表現内容を重視した立花の新しい様式として現代の生活空間に適応する新たな花形の「立花新風体(しんぷうたい)などの作品を展示した。
同支部長の兒井(こい)ちず子さんは「100周年を無事に迎えられてうれしい。私は20歳で池坊に入ってから、ずっと支部に育てていただいた。入門時の師匠や先生方も天国で喜んでくれていると思う」と話す。
「今回の花展は、若い人が花の楽しみを知ってもらうきっかけ作りの意味を込めて、小学生から大学生まで46人の学生・生徒に出瓶してもらった。花と向き合うことで心が癒やされるのと同時に生活のオンとオフの切り替えができ、心がリセットできる。年齢に関係なく習い事の一つとして気軽にスタートできるので、興味のある人はぜひ体験してみていただければ」と呼びかける。