
全国から集まった中高生・大学生による研究発表イベント「オープンキャンパス」が7月20日、インキュベーション施設「センターオブガレージ」(墨田区横川1)で行われた。主催は学生コミュニティー「ADvance Campus(アドバンスキャンパス)」。
アドバンスキャンパスは、「好奇心あふれる」中高生・大学生が、それぞれの関心分野で探究活動を行うコミュニティー。運営は、立崎乃衣(のい)さん、齋藤美月(みつき)さん、谷垣聡音(さとね)さんの20歳前後の女性3人から成る「LINOA(リノア)」(新宿区)が担っている。
会場の「センターオブガレージ」は、2018(平成30)年にオープンしたインキュベーション施設。日本たばこ産業の倉庫を改装して生まれた施設で、墨田区内のものづくり企業などと連携しながら、科学技術分野を中心にスタートアップ支援を行っている。
当日は30人が参加。前半に3種のワークショップ、後半に2つのトークセッションが行われた。
同時進行で行われたワークショップでは、アステラス製薬とLINOAが共同で実施する「アステラス製薬 イノビジョンプログラム」をはじめ、「ビジネス×研究」をテーマに探究のきっかけを体験する「ココから研究」のほか、「違和感」を切り口にまち歩きと対話を行う「MEET the IWAKAN」が行われた。
トークセッションでは、オリィ研究所の吉藤オリィさんを迎えたクロストークのほか、「宇宙から考える未来」をテーマに、宇宙関連の研究開発を行う2社のベンチャー経営者が登壇。学生からの活発な質問が飛び交い、会社経営に関心を持つ高校生による専門的な問いも投げかけられた。
展示発表では、全国の高校生や大学生がパネルで研究成果を発表。来場した高校生は「自分の専門外の分野は理解が難しかったが、発表の仕方など参考になった」、長野から参加した大学生は「研究を通じて新しい出会いがあるのも楽しい」と、それぞれ振り返る。
LINOAの立崎社長は「アドバンスキャンパスは今年2月に始まったばかりの取り組みで、現在は口コミを中心に広げている。強い好奇心を持つメンバーが一堂に会することができたのは大きな価値。今後、つながりを深めて知の結晶化が進むことを期待している。興味のある方は、ぜひ参加してもらえれば」と呼びかける。