
すみだ水族館(墨田区押上1)で生まれたマゼランペンギンの「あられ」(雄)と「つづみ」(雌)の成長を紹介するイベント「すみペンCheers!」が8月17日に行われた。
2羽は今年4月に誕生。生まれた時は体重約80グラムの手のひらサイズだったが、4カ月がたち、羽もすっかり生え替わって体重は約3キロに成長した。2カ月前にはプールデビューを果たし、現在は大人のペンギンと過ごす時間も増えている。
当日は、飼育スタッフの春日善萌希(よもき)さんが解説員として登場。あられとつづみのこれまでの成長を振り返り、「2羽は現在、バックヤードで日々訓練を重ねている。『大きなプールで大人と一緒に泳ぐこと』『展示エリアでの給餌時間に参加して魚を食べること』『自分の力で陸に上がって休むこと』が、現在取り組んでいる3つの課題」と説明した。「つづみは甘えん坊だが意外と肝が据わっており、あられも含めて大人との協調性が高い」とも話した。
ペンギンファンの視線が集まる中、2羽が来館者の前に登場。春日さんは「大人のペンギンには胸に黒い線があるが、2羽にはまだなく、見分けがつく。個体識別用にフリッパー(翼)に色付きバンドを付けており、つづみは左にメロングリーン、右に黄・ピンク・紫、あられは左にメロングリーン、右に紫・黄のバンドで識別している」と説明した。
2羽は大人のペンギンと共に泳ぐ姿を披露し、来場者からはカメラを向ける姿も多く見られた。給餌タイムでは、あられが魚7尾、つづみが4尾を食べるなど元気な姿を見せていた。春日さんによると「魚にはビタミン剤を仕込んで与えており、飼育スタッフが食べた数を声に出して記録係に伝え、個体ごとのデータとして管理している」と話す。
春日さんは「2羽は運動量も増えてきており、ごはんもしっかり食べて順調に成長している」と話す。生後1年を迎える頃には胸元に黒い線が現れて成鳥となり、ペンギンエリアに掲出している「ペンギン相関図」に名前が加わるのは年末ごろの予定だという。
同イベントは8月22日・31日の15時30分~50分にも行う。