大相撲ロンドン公演の出発式が9月2日、国技館（墨田区横網1）で開かれ、横綱・豊昇龍関やサンリオのキャラクター「ハローキティ」が登場した。会場には関係者や報道陣が集まり、海外公演への期待が高まった。公演は2026年1月15日～19日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催される。

懸賞をもつキティと横綱・豊昇龍

　豊昇龍関は「海外公演は初めてなので楽しみ。本場所並みの気迫で臨み、優勝を目指したい。相撲の素晴らしさを子どもたちに伝えたい」と抱負を語り、ロンドン公演への意気込みを示した。ハローキティも手を振るなど意気込みを見せ、会場を和ませた。

　サンリオが協賛に踏み切った背景には、昨年6月にチャールズ国王から「ハローキティ50周年おめでとう」とメッセージが届いたことがある。ハローキティが「ロンドン郊外出身」という設定を持つことも重なり、今回の海外公演でのアンバサダー起用につながった。サンリオは「日本文化を通じたロンドンへの恩返し」として、文化発信と子ども支援の活動を進める考えという。

　公演では、会場内で伝統工芸とコラボした商品展示や懸賞幕掲出、優勝力士への「サンリオ賞」授与を予定。会場外でも子ども向けの「ちびっこ大相撲」を予定するほか、小児医療病院や日本人学校を訪問するなどの国際交流も行う。