東向島エリアの2つの神社が6月3日に「例大祭」の最終日を迎え、街は朝からみこしの歓声に包まれた。
1468(応仁2)年創建と伝えられ、旧寺島新田の鎮守として祭られてきた「高木神社」(墨田区押上2)では、8時30分ごろ、3基ある氏子町会みこしらが神社を後にし、巡行に出発した。
特に沿道の人々の注目を集めたのは、高さ1.634メートルの東京スカイツリーの模型を載せた子どもみこし。竹を素材にした同みこしは昨年完成していたが、東日本大震災の影響で担ぐのを見送られ、1年越しのデビューを果たした。この日の朝はあいにくの天候で、スカイツリーの上部は雲に隠れて見えなかったが、約30人の子どもたちによって担がれた同みこしが曳舟川通りに登場すると、スカイツリーを背景に写真に収めようとする大勢のカメラマンが道路の前に殺到した。
9時30分過ぎには、1.6キロメートル北の「白髭神社」(東向島3)境内にある神楽殿でもはやしの演奏が始まり、周辺部ではだんじりを先頭にした町会みこしが街を練り歩いた。
隅田川七福神の一つである同神社も951(天歴5)年創建と歴史は古く、週末の東向島エリアには2つの神社ののぼりが街中にひしめき合い、住民らは夏の到来を祝った。