
子どもが自分の意思で主体的に遊べる場「あそび大学」が10月19日、千葉大学墨田サテライトキャンパス(墨田区文花1)で開かれた。主催はNPO法人「あそび研究会」。
あそび大学は毎月第3日曜に開かれ、子どもたちが自由に素材と向き合い、創造的に遊ぶ場として定着している。夏休みには特別企画として「なつのあそび大学」を開催し、子どもたち自身が「国づくり」「まちのしくみ」を体験するプログラムを展開している。
当日は78人の子どもが参加し、21人のスタッフ(ボランティアを含む)がサポートに当たった。初めて参加する子どもたちは、会場のルールを学ぶ「ケンカの大学」と「ツアー」で「あそび大学」の世界に入門。会場には木材や革、紙、布、リボン、容器など多彩な素材が並び、工具やペン、のり、はさみも自由に使える。子どもたちは思い思いに素材を手に取り、考えながら「自分だけのあそび」を創り出していた。
あそび大学で使われる素材は、「ものづくりのまち」墨田区の町工場から提供される端材や資材。運営チームではこれらを「すみだの宝」として「すみだから」と名付け、回収・分類・安全確認を経て提供している。木工コーナーに参加した女児は、のこぎりや電動ドライバーを使って小さなテーブルを完成させた。「前は革を使って遊んだから、今日は木を使ってみた。いいのができた」と話していた。
屋外には移動式あそび場の「カラフル号」が登場。カラフルな遊具が芝生の上に並び、ベビーコーナーでも小さな子どもたちが楽しそうに過ごしていた。
同研究会の關真由美さんは「現在、すくわくプログラムを活用し、7つの保育園があそび大学と連携している。園児たちが夢中になって遊ぶ姿を見ると、あそびの力の大きさを実感する。もっと幅広い年齢の墨田の子どもたちに遊びが広がっていけば」と話す。
次回は11月16日13時~16時に開催予定。参加申し込みは公式サイトで受け付けている。