墨田区の秋の恒例行事「第20回北斎祭り」が10月25日、北斎通り(墨田区亀沢)で行われた。主催は北斎通りまちづくりの会と、隅田川 森羅万象 墨に夢 実行委員会。
当日は小雨が降る中、16時から出陣式が行われ、山本亨墨田区長や澁谷哲一墨田区文化振興財団理事長、森山育子墨田区観光協会理事長ら墨田区側の来賓と、桜田宏弘前市長やねぷた絵師の三浦呑龍さんら弘前市側の関係者が出席した。
西洋流火術鉄砲隊保存会による砲術演武では、火縄銃の轟音が響くたびに沿道の観客からどよめきが起こった。演武の紹介では、幕末期の軍制改革に影響を与えたとされる高島秋帆と弟子99人が1841年、徳丸原(現・板橋区高島平)で披露した西洋式砲術調練にも触れ、現在に続く砲術の祖を偲んだ。
桜田市長は冒頭のあいさつで「弘前から来た80人と東京にいる弘前出身者を合わせて、150人が北斎祭りの『ねぷた運行』に参加してくれている」と紹介した。法螺貝の合図で「弘前ねぷた」の運行がスタート。「やーやどー」の掛け声ととともに大小のねぷたが灯りを放ちながら北斎通りを進み、雨に濡れた路面に反射する光が幻想的な雰囲気を演出した。沿道の観客からは「雨のねぷたも美しい」と感嘆の声が上がっていた。
26日には、弘前ねぷた絵師の三浦呑龍さんがすみだ北斎美術館MARUGEN100(講座室)で、ねぷたの錦絵を即日で描く実演を行う。
開催時間は13時~16時。入場無料。