墨田区と千葉工業大学が12月5日、資源の相互活用や次世代育成を目的とした連携協定を締結した。墨田区が掲げる「大学のあるまちづくり」の一環で、千葉大学、iU情報経営イノベーション専門職大学、レイクランド大学ジャパンに続く4校目の協定となる。
千葉工業大学は東京スカイツリーの2012(平成24)年開業当初から、東京ソラマチ8階に「千葉工業大学東京スカイツリータウンキャンパス」を開設しており、宇宙探索や次世代ロボットなど同大が強みとする最先端技術を体験できる場として100万人以上が来場している。
調印式で山本亨墨田区長は「大学の研究成果とすみだのものづくりが融合した、公民学連携の新しいイノベーションを起こしていきたい」と意義を語り、同大の瀬戸熊修理事長も「企業へのインターンシップなどで学生が最先端の現場に入ることは大学、企業どちらにとってもメリットがある」と話した。
墨田区には、持続可能な宇宙環境に挑むアストロスケールや、ロボット開発で知られる浜野製作所、MOVeLOTなど最先端領域に取り組む企業が集積している。今後、それらの企業と学生がどのように連携していくのか、産学協働への期待が高まる。
次世代育成についても両者は思いを共有した。山本区長は「大学の最先端の活動が、すみだのこどもたちの夢を育むことを確信している」と述べ、瀬戸熊理事長は「子どもの頃から先端技術に触れるには、大学生のお兄さん、お姉さんが教えるのが良い」とコメント。「国づくりは人づくり」と繰り返し強調し、特に人を育てることにおいて区と大学で高い親和性があることを示した。