東京スカイツリータウン「すみだ水族館」(墨田区押上1)で現在、墨田で生まれ育った江戸時代の巨匠絵師・葛飾北斎が描いた水生生物画と生き物を一緒に見ることができる展示を行っている。
同館飼育スタッフが同区学芸員の協力を得て調査・研究を進め、代表作である「北斎漫画」をはじめとする絵手本 6 冊(三体画譜、北斎図式、画本彩色通、略画早指南、絵本庭訓往来)に描かれている全ての水生生物画162点をリスト化。詳しく分析し、モデルとなった生き物を探した結果、描かれたヒレの形や目の大きさなど形態的特徴や時代背景から、ナマズ、シャコ、サメ(シロワニ)、金魚(らんちゅう)、ニホンウナギ、ドジョウ、ミナミアメリカオットセイ、テナガエビ、モクズガニ、サワガニ、シロメバル、マハゼ、ボラ、マダイ、マアナゴ、アカエイ、ガザミ、マダラエイの計18点について特定した。
期間中、小学4年生以上を対象に、生き物スタンプを押してオリジナル図鑑を完成させるワークショップ「おさかな北斎漫画~てづくり魚図鑑~」を開催。北斎が描いた生き物を特定するまでの経緯を飼育スタッフの解説で楽しく学ぶ。参加無料だが定員制。ホームページほかで申し込みを受け付けている。
23日までは、館内で「アクアスタンプカード」を配布。ナマズ、シャコ、サメ(シロワニ)、ミナミアメリカオットセイ、金魚(らんちゅう)の5つの生き物の展示場所で北斎が描いたスタンプを集めて、その違いを観察する。台紙が無くなり次第終了。
15日~13日には区役所アトリウムにナマズと金魚(らんちゅう)が出張展示し、飼育スタッフによる解説なども行われる予定。無料。
営業時間は9時~21時。料金は大人2,000円ほか。10月末日まで。