見る・遊ぶ

京島・キラキラ橘商店街に「屋外卓球台」 新しいアイデアや価値創造の場に

アートプロジェクト「PING PONG PLATZ」除幕式の様子

アートプロジェクト「PING PONG PLATZ」除幕式の様子

  • 0

  •  

 墨田区の屋外公共空間に卓球台を置くことで人々が集まる場をつくるアートプロジェクト「PING PONG PLATZ(ピンポン・プラッツ)2024」が10月14日に始まった。主催は「PING PONG PLATZ」と「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会。

「PING PONG PLATZ 2024」

[広告]

 同イベントは「PING PONG PLATZ」代表の灰谷歩さんが、「瀬戸内国際芸術祭」などにも出展し日本でも活躍しているアーティスト・ジャコモとシルビアさんが住むベルリンを訪れた際、出合った「屋外卓球台」がきっかけ。ベルリンを中心をとしたヨーロッパでは、公園など屋外に卓球台が点在し、単に卓球を楽しむだけでなく、子どもたちの勉強する場や、友人とお茶を飲む場、ミーティングをする場などに活用されており、新しいカルチャーとして、新たな出会いや交流、学びを促す社会的な機能を果たしている。

 「この文化を墨田区にローカライズできないか」という相談をジャコモとシルビアにしたことをきっかけに、2人がアートプロジェクトとして提案。3人と墨田区のコミュニティーメンバーを中心とした任意団体「PING PONG PLATZ」が発足。2022年からこれまで、墨田区の空き地や公園、高架下など計16カ所で卓球台を運び一日限りのポップアップイベントを開催してきた。今年は墨田区のアートプロジェクト「隅田川 森羅万象 墨に夢」のプログラムの一つとして開催する。

 灰谷さんは「『屋外卓球台』というカルチャーを墨田区に定着させることで、世代や文化を超えた交流を生み出し、区民をはじめとした人々のQOL(生活の質)の向上に寄与することを目指している」と話す。

 今回の「PING PONG PLATZ 2024」では、キラキラ橘商店街の空き地に、関西や東京のギャラリーで個展を続けながらクラブイベントや廃虚、自然の中で制作と展示活動をするアーティスト、ヒロセガイさんと「PING PONG PLATZ」がコラボした特製の「屋外卓球台」を2カ月間、設置する。

 10月14日にはジャコモさんとシルビアさん、ヒロセガイさんを招いてオープニングセレモニーを開き、「屋外卓球台」を披露した。11月2日にはコミュニティースペース「ノウドひきふね」(墨田区東向島2)で、端材で作る卓球ラケット制作ワークショップを開催。12月8日には、屋外卓球台の空き地で起きた2カ月間の出来事を振り返り、空き地の活用方法などについて話し合う「PPP2024 ファイナル・セット ピンポン・シンポジウム」を開く。

 灰谷さんは「 屋外卓球台があるベルリンの公園で、人々が多様で自由に過ごす空間を目の当たりにした時、自分たちの街にもこういう場がもっと必要だと感じた。ジャコモとシルビアと、墨田区でのその可能性について話し合い、彼らの提案でこのプロジェクトが生まれ、地域の仲間たちと共に始まった。屋外卓球台が人々を交差させ、新しいアイデアや価値が生まれ、私たちの生活にもっと楽しい場や時間が生まれれば」と期待を寄せる。

  「端材でつくる卓球ラケット制作ワークショップ」の開催時間は、1回目=13時~14時30分、2回目=15時~16時30分。参加費は500円。「PPP2024 ファイナル・セット ピンポン・シンポジウム」の開催時間は15時~17時。無料。

  12月22日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース