特集

すみだ経済新聞インタビュー
「すみだ活性化のキーパーソンが語る墨田と私」
山本亨 墨田区長(前編)

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すみだ経済新聞では、「ひと つながる 墨田区」を象徴する企画として「すみだ活性化のキーパーソンが語る墨田と私」と題し、墨田区で活躍する各界の皆様をゲストに迎え、リレー方式で話をお聞きしていきます。

第1回目のゲストは山本 亨墨田区長。
「墨田区とのご縁やご自身の話」「墨田の魅力や区政の取り組み」「訪日外国人対策」「墨田区の未来に向けた取り組み」など、様々な角度から話をお聞きしました。
3回に分けてインタビュー記事を掲載します。

【テーマ1:区長について教えてください】
―本日はよろしくお願いいたします。ではまず墨田区とのご縁を教えてください

山本区長 ご縁も何も私は墨田生まれの墨田育ちなんです(笑)私は62歳なんですけど、この62年間、墨田区を出た事がない生粋の墨田っ子です。

―そうなんですね!では後ほどの質問に出ますが、墨田区のスポットや魅力もよくご存知ですね。ぜひ色々とお聞かせください。では質問を変えます。墨田区長になろうと思ったきっかけを教えてください

山本区長 僕は政治家というジャンルでいくと45歳で区議会議員になりました。
それまではずっと地域で、サラリーマンも4年やったんですけど、その後は自営業の保険の代理店をやり始めて、墨田区の向島を拠点にお客様に保険を売っていたんですよ。
その間、たとえば消防団とか。6歳の頃から剣道をやっていたんですけど、自分の剣道の道場などもやりました。それから子どもが2人いまして、地元の幼稚園、小学校、中学校でしたから、PTA会長をやったりしていました。それと町会の方も、町会副会長までやってました。

議員になるつもりはなかったので、45歳までそういう生活を送ってきました。

―それこそ墨田区の地域活動にずっと関わってこられた訳ですね
山本区長 そうですね。そういう活動を45歳まで続けながら地域の声を伝えていたのですが、伝えてもらう側になって、当時の区長さんや区役所の人に伝える立場になりたいということで、45歳で区議会議員になりました。

区議会議員は、2期8年をやらせていただきました。そこで区議会でも地域の声をお伝えをして、町が良くなっていくということはやらせていただいたんですけど、区長として自分の生まれ育った墨田をさらに魅力的でいい町にしたいと。
なので段階があって、区議会でできることから一歩先に進んで思い切って区長を志そうと。区長として墨田区をまた一歩前進させていくというところで、やらせていただいております。

区議から区長を目指したときに、区議ではできないことを区長でと思っていたようなことは、いろいろ実現はされてますか?

山本区長 そうですね。区議の時は区民の声を聞いて提案をする。ただそれって、思ったように実現できるかっていうと、できなかったりもします。区長になって、例えば高齢者の方にこんなふうに生活してほしいとか、子どもちにはタブレットを全員にお渡ししたいというのは、区議時代は渡したらどうって提案した側ですけど、今はぜひ渡したいっていうことで実現する側に変わったというのがあります。

―ありがとうございます。では、区長が普段の仕事の中で一番やりがいを感じる瞬間はどんな時でしょうか?

山本区長 私はそういう経緯経過があって墨田大好き人間ですので、やりがいというより毎日が結構楽しくやっています。その中でも一番楽しいことは、区民の皆さんと会えることです。お会いした人からいろんな、例えば「元気で頑張ってね」と言われてもうれしいし、やった施策について「とってもいいことやってくれたね」と言われたらさらに励みになる。そういう区民の皆さんとの関わりというか接すること、これが一番うれしいですね。

―区民の皆さんからダイレクトに生の声で反響が分かるというのが、もしかしたらやりがいに繋がっているのでしょうか

山本区長 そうですね。笑顔だったり、本当に町のために頑張ってくれてる人たちだったり、皆さんそういう人に囲まれてることが、やりがいにつながっています。

―区長になられる前から、周りの人たちとの関わりっていうのがすごく強い方だと感じます

山本区長 多分これ前も言ったんですけど、小さい頃から僕のこと知ってる人もいっぱいいて、その辺を歩いてるおばちゃんは「あんたのおしめを替えたよ」と(笑)「そんなの覚えてません」としか言わないですけど。

山本享(とおる)っていうんですけど、昔からの知り合いの町の人は区長っていうより、亨ちゃんとか亨くんとか、下の名前で平気で呼んでもらえる、これはいい意味で自分の特徴で、うれしいことですね。

―では次の質問です。区民とのコミュニケーションを深めるために、区長が個人的に行っていることは何ですか?

山本区長 そうですね、いろんなイベントや区民の皆さんが頑張っておられてること、そういうものに足を使って積極的に顔を出して現場の状況を知ることをやってますね。とても皆さん笑顔で楽しそうですね。そういう場面をやっぱりたくさん作っていく。それから声を掛ける、声を掛けていただくことの連続・継続ですよね。

それと情報発信みたいなものも嫌いじゃないので、
SNSは自ら発信しています。
それを見ると、今日は区長がここに行ったなとか、こんなとこまで顔出してんだとかご覧いただける。そこにまた「昨日ありがとうございました」とか、つながるんですよね。

―SNSの時代は、人との距離っていうのがすごくダイレクトに、じかに感じられるっていうのでしょうか、どんどん進んでますね。
山本区長 そうですね。実はSNSは僕個人であげてるんで。みんなびっくりっていうか、「あれは多分、広報や秘書の方があげているんでしょう」と聞かれるんですけど、全部自分でやってます。

―それはすごいです。区長が全部やってるんですと記事に書かせていただきます(笑)では続いての質問になりますが、SNSになかなか世代的に触れることができない子どもたちに向けて、ぜひ何かメッセージを送りたいものがあったらこの機会に教えていただけますか。

山本区長 これ必ず僕、就任以来言ってるのは、やっぱり夢と希望を持ちましょうと。全て実現できるかどうか分からないんだけど、まずは自分でこんなことをやってみたいなとか、こんな人になってみたいなとか、そういう夢それからそういうことを希望することが大事だよと。夢と希望を持ち続けてほしいっていうことをずっと言ってます。

それから、やっぱり明るく元気にあいさつをすることが大事で、それも強制でなく自然とそういうことが行われるといいですね。朝は僕事務所まで通勤するときは、小学校の登校の時間帯なので、結構声を掛けます。みんな「おはようございます」って言ってくれて、「今日は寒いね」とか「その荷物は今日は何?」とか、変なおじさん的な(笑)子どもたちとそうやって接しながら、あいさつしています。

―普段から区長の姿を見かけて登校する子どもたちは、「区長さんはこの人だ」っていうのは分かっているのでしょうね。

山本区長 そうですね。結構分かってくれていると思います。

―なかなかそういう区長さん聞いたことないですね。

山本区長 あとやっぱり、文武両道。僕自身、剣道をやってるって話をしたけど、やっぱりスポーツやダンスや演奏やピアノでもね、そういう習い事もすごく大事で、こういう体験や経験は間違いなく大人になっても活きますよね。そこに裏付けされる文武両道の文の方は、やっぱり小学校中学校の間に自分で学力っていうものをしっかり身につけておくと、その夢や希望を持つにあたっても、すごく大事な要素になりますよね。そこは両方一緒にやってよねと言い続けています。

僕から伝えたいメッセージは「夢と希望」「文武両道」「あいさつ」ですね。

―区長と同じように、墨田区が大好きすぎる墨田っ子が大人になってまた、墨田区のために貢献してくれるっていう形になると一番良いですね。ありがとうございます。

インタビュー:長尾 円
撮影:宮脇 恒

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