写真展「あべゆきえ『猫の恩返し』」が10月25日から、下町画廊「VOL VOLARE」(墨田区八広1)で開かれる。同展は、今年5月に開かれた写真展「猫の恋」に続くシリーズ第2弾で、「すみだ向島EXPO 6」参加企画として開催する。
会場には、イラストレーターの故・あべゆきえさんが1980~90年代に撮影した東京下町の猫の写真を展示する。街なかを自由に歩き、人と共に生きた猫の姿を切り取った作品が並ぶ。会期中は、写真集「猫の恩返し」(ラリーバード)の先行販売も行う。
同書は12月23日にラリーバード(江東区)から刊行予定で、社長の堀内太陽さんが構成を担当。第1弾写真集「猫の恋」で掲載しきれなかった猫をまとめた続編で、ゆきえさんのイラストと共に下町の風景や猫の記録を残す。
あべさんは1955(昭和30)年生まれの墨田区出身。日本大学芸術学部文芸学科を卒業後、イラストレーターとして活動しながら、身近な猫の姿を撮りためてきた。
同展は、姉で主催者の阿部利江さんが企画。「妹が撮りためた写真には、当時の下町の空気と人のぬくもりが映っている。街の中を自由気ままに生きた猫たちの姿を通して、あの時代の風景や人とのつながりを感じてほしい」と話す。
開催時間は12時~19時。入場無料。11月9日まで。