すみだタウンミーティング「つながってみよう はじめてみよう 一歩のきっかけ それぞれの関わりが、すみだの風景をつくる」が12月19日、墨田区役所で行われた。
同ミーティングは、地域でのつながりをテーマに、区民や学生、事業者、行政が一堂に会し、墨田区の地域力について意見を交わす場として開催。今回は公募で選ばれた区民7人による企画運営委員会が主体となり、9月から準備を進めてきた。
当日は31人が参加し、AグループからFグループまでの6チームに分かれて議論を実施。企画運営委員会のメンバーが各グループのファシリテーターを務めた。冒頭のアイスブレイクに続き、2回のグループワークを行い、多様な立場から意見を共有した。
学生や若年層をテーマにした議論では、祭りやイベントを地域との接点としつつ、学生を主役に据えた場づくりの必要性が挙げられた。情報発信については、SNSだけでなく大学の掲示板など紙媒体の併用が重要だとされた。
また、地域との関わりが生まれにくい層に対しては、義務感を伴わない「緩い参加」ができる場づくりが必要だとの意見が出た。墨田区はイベントが多いことが強みである一方、人や団体同士をつなぐ仕組みが課題として共有され、アナログとデジタルを併用した情報導線の整備が求められた。
アクセシビリティの面では、文字起こしや分かりやすい情報提供など、多様な人が参加しやすくなる工夫の必要性が話し合われた。つながりを持続させるためには、世話焼き役となる人材の存在や、役割を明確にした関わり方が重要だとまとめられた。
各グループの発表を受け、山本亨墨田区長は、「イベントや祭りは人と人が出会う場であり、墨田の大きな強み」とした上で、「情報が必要な人に届いていない課題もある。誰を探し、誰とつなぐのかを整理することが重要」と述べ、行政として参加の機会づくりと情報発信を支援していく考えを示した。