地域での新たな活動を考える「墨田区まち活カイギ」が12月22日、すみだ共生社会推進センター(墨田区押上2)で行われ、13人が参加した。
グループワークの様子。13人が3グループに分かれて今年一年の活動を振り返り、来年の地域との関わり方を発表した
同会は、2024年5月に終了した「墨田区100人カイギ」の流れを受けて立ち上がった取り組み。地域で活動する人や関心のある人が集い、互いの実践を共有しながら次の一歩を考える場として開いている。今回は年内最後の開催となり、参加者が今年一年の活動を振り返り、来年の地域との関わり方を発表した。
当日は参加者が3つのグループに分かれてワークショップ形式で意見を交換。グループ1では、子ども・子育て分野で新たな事業に取り組みたいという展望を共有したほか、市民記者として活動してきた矢部春美さんから、「仕事との両立を意識しながら無理のない形で来年も活動を続けていきたい」という声が上がった。寺島ナスの普及に取り組む参加者からは、「自宅で育ててもらう形で広げたい」という目標が示され、みこし文化の動画配信に取り組む菊池和貴さんは、「来年は亀戸天神の大祭を中心に発信を続けたい」と話した。すみだ経済新聞の宮脇恒編集長は「まち活カイギがきっかけで市民記者という仲間が17人集まった。今年はこのグループの存在が大きな支えになった。来年は分科会を立ち上げるなど、事業を推進する原動力にしていきたい」と話した。
グループ2では、地域でドローン活動に取り組む橋本ピッツァさんが、助成を活用しながら活動を広げてきた経過を紹介し、今後は健康づくりやウェルビーイングとの関係について専門家と連携して進めたいという構想を語った。京島エリアの魅力発信に取り組む和田哲郎さんからは、「地域の魅力を外に伝える活動をさらに強めたい」という意見が出たほか、伝統文化や文学講座に関わる大川真智子さんは、「親子向けイベントや地域拠点との連携を広げたい」という展望を共有した。
グループ3では、製薬会社に勤める参加者が、仕事を通じてがん検診に関わったことをきっかけに地域との関わり方を考えるようになったと振り返った。住まいや住環境の分野で活動する参加者からは、身近な暮らしのテーマを起点に地域とつながる方法について意見交換を行っていた。同カイギを主催する山口亮(まこと)さんは同グループに参加し、「まち活スタジオをつくりたい。地域活動とプロボノをマッチングできる仕組みを整えられれば」と今後の構想を話した。
参加者からは「同じ地域で活動する人の存在が励みになった」「今回のワークは来年の関わり方を整理するきっかけになった」などの声がかれた。
山口さんは「来年も1カ月に一度のペースで開催する予定。墨田区を民間から活性化する原動力になれたらうれしい。他区からの参加者も歓迎しているので、興味のある人は足を運んでいただければ」と呼びかける。