墨田区の「ものづくり」企業の若手後継者が中心となり2年前に始動した「配財プロジェクト」が、現在3つのイベントを展開している。同プロジェクトはこれまで、工場の製造過程で発生する「廃材」をポジティブな発想で「配財」としてエコ・リサイクルするさまざまな活動を続けてきた。
スカイツリータウン「東京ソラマチ」5階の「産業観光プラザ すみだ まち処」では、廃素材の有効利用を提案する2007年発足のデザインプロジェクト「レディメイド委員会(REady Made)」とのコラボレーションによる、「配財の商品展」(10時~18時)を開催。メリヤス工場から出る色が混ざったニット生地「編み下げ」と機械に糸をセットするのに使用する「糸巻紙管」、型抜き工場で緩衝材として用いられる「ウレタン」、金属加工工場でプレス加工の工程で出る「丸い金属片」など、町工場から定期的に出る4つの「配財」を素材に7人のデザイナーが手掛けた商品が展示されている。18アイテムの写真は同プロジェクトのフェイスブックページからもチェックでき、「いいね!」を集めたアイテムは商品化の可能性も検討される。
同会場では「配財」を用いたワークショップ「配財の工作展」もあわせて開催。連日行われている「配財万華鏡」(参加費=2,100円)に加えて、週末限定の工作教室も実施する。いずれも学生や町工場のスタッフなどがボランティアで指導にあたる。当日受け付け(17時30分まで)で先着順。
東武スカイツリーライン曳舟駅にほど近い「東向島珈琲店」(墨田区東向島1)では、「配財万華鏡」キットをはじめ、ブックカバー、キーホルダー、ブローチ、イヤリング、コルク人形などを展示販売する「配財の欠片(かけら)展」を開催。同プロジェクトを発足当初から見守ってきたという店主の井奈波康貴さんは「万華鏡キットが一番人気だが、それ以外の配財商品が買えるのは現在この機会だけなので、ぜひ見に来ては」と呼び掛ける。営業時間は8時30分~20時(水曜定休)。
3イベントはいずれも8月31日まで。