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江戸東京博物館で「江戸絵画の奇跡」-米国屈指の秘蔵コレクションが里帰り

「江戸時代のオールスターの作品が日本で一堂に会する」絶好の機会と同館。

「江戸時代のオールスターの作品が日本で一堂に会する」絶好の機会と同館。

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 江戸東京博物館(墨田区横網1、TEL 03-3626-9974)で5月21日、同館の開館20周年を記念する特別展「ファインバーグ・コレクション展-江戸絵画の奇跡」が始まった。

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 米国屈指の日本美術コレクターであるロバート・ファインバーグさんが一代で収集した、江戸絵画を中心とする同コレクション。同館によると「狩野派や土佐派など官画派の保守的な作品がほとんど含まれず、江戸時代の民間画派の自由で活気に満ちた肉筆画の作品が中心となっている」のが特徴。今回のようにまとまった形での紹介は国内でも初めてのことだという。

 コレクションからえりすぐった93件を5章で構成する同展。第1章「日本美のふるさと-琳派」は17世紀初頭の京都の町人、俵屋宗達に始まり、18世紀初頭の尾形光琳、19世紀初頭の酒井抱一(ほういつ)、20世紀前半の神坂雪佳(せっか)へと連なる琳派の流れ。第2章「中国文化へのあこがれ-文人画」は武家の知識人から18世紀に町人の池大雅(いけのたいが)や農民出身の与謝蕪村などの庶民に受け継がれた日本文人画の歩み。第3章「写生と装飾の融合-円山四条派」は18世紀の円山応挙や動物画を得意とした森狙仙(そせん)など関西圏で活躍した画家たちの写実的な装飾絵画。第4章「大胆な発想と型破りな造形-奇想派」では伊藤若冲(じゃくちゅう)、曾我蕭白(しょうはく)、葛蛇玉(じゃぎょく)など、時代を超えて高く評価される個性的な造形を並べる。第5章「都市生活の美化、理想化-浮世絵」では墨田区ゆかりの葛飾北斎の作品など。見どころは、第4章で若冲の「菊図」が個人蔵の1幅と合わせて3幅そろって展示されることと、蛇玉の希少な「鯉図」が公開されることだという。

 開館時間は9時30分~17時30分(土曜は19時30分まで)。月曜休館。特別展専用券は、一般=1,300円、大学生・専門学校生=1,040円、高校生・65歳以上=650円。7月15日まで(6月17日を挟んで展示替えあり)。

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