隅田川「吾妻橋船着場」(墨田区吾妻橋1)の再整備工事が完了し、6月1日に一般開放された。
同船着き場は、1990年の墨田区新庁舎建設時に、隅田川における防災船着き場の第1号として建設。その後、老朽化対策と大型観光船の停泊へ対応するための再整備を昨年度より進めていた。
リニューアルでは既存の浮桟橋の前面に、大型物資輸送船や30メートル級の観光船も利用できる長さ40メートル・幅6メートルの新浮桟橋を増設。旧桟橋は補修して連絡橋として再利用する。
同区では4月1日に「墨田区船着場条例」を施行し、旧中川の「平井橋船着場」(立花3)・「立花六丁目船着場」(立花6)・「東墨田二丁目船着場」(東墨田2)と、東京スカイツリータウンに隣接した北十間川の「おしなり公園船着場」(押上1)を一般開放しており、今回で合計5カ所の船着き場を管理する。
新装開業の初日にはオープニングセレモニーが開かれ、山崎昇・墨田区長らが出席。あいさつの後、テープカットを行った。「地震などの発生時には被災者や帰宅困難者の搬送、救援物資の輸送等を行う場所となるが、普段は国際観光都市にふさわしい新たな交通機関の拠点として活用していきたい。『おしなり公園船着場』には既に400件以上の予約が入っているので、こちらもぜひ多くの旅客船などに利用してもらえたら」と区長。
その後、東京水辺ライン「こすもす」による約1時間のガイド付きクルーズ(無料乗船体験)が行われ、第13第すみだ親善大使の3人や、吾妻橋地区活性化協議会イメージキャラクター「あづちゃん」、墨田区向島花柳界マスコットキャラクター「向嶋言問姐さん」らが出迎えるなか、大勢の参加者でにぎわった。親善大使の一人、田渕香織さんは「水辺から始まる、すみだの街歩きを楽しんでほしい」と利用を呼び掛けた。