一人ひとりの障害に合わせたオーダーメイドの電動車椅子を制作するさいとう工房(本所4)が電動車椅子を通じたコミュニティ『レルcommunity(コミュニティ)』を4月10日開所式を行う。
さいとう工房は、主として重度身体障がい者のための電動車いすの開発、製作、レンタル、修理などを行う社員14人の会社。
1994年に斎藤省さんが工房を立ち上げ、2000年に法人化。
使う人一人ひとりに合わせて製作するため、1台の完成に数カ月を要するが、これまでの延べ製作台数は1000台を超える。
オーダーメイドだけあって、同社が製作する電動車いすには、電動リクライニング機能や座面が床迄降りる機能、傾斜地で水平を保つ機能など、要望と必要性によって様々な機能が付けられる。
同社で開発を進めてきた独自コンセプトによる電動車いす『REL レル』。
大きな特徴は他の車椅子が通常4輪構造に対し、さいとう工房は6輪構造ということ。
利点は重心が真ん中になるため、旋回面積形が小さく小回りがきくことで日本のような室内での利用を大幅に可能にする。
「この電動車椅子を利用してカフェで働けるような就労サポートをしていきたい。障がい者の皆様お一人お一人が持っている可能性は決して小さくなく、多くの障がい者がどのような重度の障がいであっても、的確な機能を有する電動車椅子によって、一人ひとりの可能性が引き出され人生を豊かにすることが私達の使命である」(齋藤さん)