墨田区内に本社を構える東京アート印刷所(墨田区太平2)は10月1日、訪日外国人向けに特化した東東京エリアの情報サイト「Glocal Finder(グローカルファインダー、以下GF)」を開設した。GFは「Good Local Finder」の略。
コンセプトは訪日外国人と地域をつなげるための着地観光型の情報。「予定を宿で気軽に調べて街で使えるツール」として、「飲食店や観光スポットなど自分のいる場所から一番近い場所を紹介することで効率よく回遊することを可能にする」という。
墨田を中心として東東京に特化し、ニッチな地域の情報を掲載することで、より深い日本体験を可能にしたり、地域住民との交流につなげたりすることを目指す。
コンテンツは全て英語で掲載しているが、日本語でも検索できる点が特徴。訪日外国人だけでなく日本人も気軽に検索できる。情報は「食事」「文化」「自然」「買い物」の4つのカテゴリーで分け、すでに墨田区内にある店や施設を1000件ほど掲載。今後、増やしていく予定。
同社の山田直大社長は「これからは訪日外国人に特化した観光業が日本の産業を支えていく。その観光インフラを推進するため、スマートフォンで気軽に検索できるツールを思い立った」と話す。同サービスについて、「例えば、地域のホテルは周りの飲食店とはつながっていない。英語のメニューを作る飲食店は増えたが、肝心の訪日外国人を誘客できていない。GFは『個々をつなぐ』ハブ」と位置付け、「うまくいけば地方への誘客にもつながる。訪日外国人が『これから何する?』というニーズと、地方自治体のコンテンツをつなぐ役割を担えれば」と意気込みを見せる。
今後、地方のワイナリーや酒造組合などと連携し地産をテーマにした日帰りツアーのプランも計画中だという。