水泳用品メーカーのフットマーク(墨田区緑2)が3月14日、墨田区内の中学生と共同開発した通学かばん「Re:wave(リウェーブ)」の予約販売を始めた。「スーパー中学生ものづくりプロジェクト」の一環。
同プロジェクトは、利用客の声をダイレクトに反映する手段の一つとして捉えられ、ものづくりにおいて基本とされる「1/1(いちぶんのいち)の視点」という考え方から生まれたもの。2012年に始まった。
過去3回は水着を開発。4回目となる今回は初のかばん作りに挑戦。昨年11月より、都立両国高校付属中学校2年生の小松心さん、山辺寧々さん、澁川舞乃さん、竹居勇登さんの4人とかばん作りを進めた。
現在、毎日使う中高生のかばんは平均で10キロといわれている。これは、文部科学省指導の脱ゆとり教育で教科書が以前よりも厚くなったり重くなったりすることと、教科書を学校に置くことが禁止されたことが原因とされている。今回の開発は、実際にかばんを持つ生徒の希望や不満を改善できる商品開発となった。
具体的には、少しでも軽い素材を採用し、体からはみ出る幅だと乗り物などでぶつかるため縦長にし、必需品がきちんと収納できるようにポケットを充実させた。さらに、突然の雨でも安心なように撥水(はっすい)加工を施し、長時間肩に掛けても負担が少ないようクッション入りの肩パッドを採用するなど、随所に使いやすいアイデアを施した。
開発に関わった中学生4人は3月8日、同社内で最終発表会を開催。「ものづくりの大変さと楽しさ、伝えることの難しさを学んだ」と話していた。
商品はショルダー型とリュック型の2タイプ。価格は8,532~1万260円(税込)。ウェブのみで扱う。