東京スカイツリー(墨田区押上1)のソラマチ広場で8月1日~3日、「墨田区納涼民踊大会」が行われ、多くの来場者が夏の風物詩を楽しんだ。
同大会は、1923(大正12)年の関東大震災の被災者の慰霊をしたことがきっかけで始まった。以来何度かの中断を挟みながら、横網町公園から錦糸公園を経て、東京スカイツリーの開業に伴い、「東京ソラマチ夏まつり」との併催という現在の形に定着した。
1日は、開始時刻の18時前から会場には多くの人が訪れ、出店している露店では行列ができた。開会式は民踊連盟会長、墨田区長のあいさつの後、櫓(やぐら)の上で子どもたちがたたく太鼓をバックに軽やかな音楽が流れ、櫓の周りに踊りの輪ができた。訪れた人々は思い思いに踊りの列に加わったり、縁日のボールすくいに興じたりするなどして夏祭りを楽しんだ。
同大会は墨田区の事業の中で最も早く、昨年、再開した。墨田区スポーツ学習課の上田直樹さんは「コロナ禍であっても、国の基準をきちんと守り、開催できる自信があり開催に踏み切った。結果、想像以上に多くの人が来てくれた。みんながマスクを着け、ソーシャルディスタンスを守り、大きな混乱もなく成功を収めたことが、他のイベントの再開に向けた後押しにもなった」と振り返る。
「毎年開催しているこの盆踊り大会を、もっと広げていきたい。墨田区という、歴史的な深みと近代的な美しさの融合が特徴のこの場所で感じる空気感を、より多くの人に感じてもらいたい。隅田川花火大会に負けないようなイベントにするのが目標」と意気込みを見せる。