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すみだ水族館でアオウミガメ赤ちゃん公開 名前は「朝日」「夕日」に

展示水槽に放たれる朝日と夕日

展示水槽に放たれる朝日と夕日

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 すみだ水族館(墨田区押上1)で9月13日、小笠原村から搬入されたアオウミガメの赤ちゃん2匹が命名・お披露目された。地域連携による保全・教育プログラムの一環で、来場者やメディア向けに一般公開が始まった。

公開されたアオウミガメの夕日

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 同館は「100年後も同じ景色を見せられる」を目標に掲げ、「もっと近づくともっと好きになる」をコンセプトに運営。2023年にオープンした「小笠原ベース」を拠点に教育や調査研究を続け、アオウミガメは約1年間育てた後に小笠原の海へ返す取り組みを継続している。これまでに約40匹を放流した。

 今回公開された個体は、2025年8月8日生まれの「朝日」と「夕日」の兄弟。小笠原小学校5年生が「小笠原を通して伝えたい魅力」をテーマに命名した。朝日は後頭部の鱗(輪板)が4つに分かれ、腹面が白っぽいのが特徴。夕日は鱗が2つで、腹面が黒っぽい。初回の計測では、朝日が甲長約7.3センチ・体重69グラム、夕日が甲長約6.6センチ・体重53グラムだった。

 小笠原からは船便で24時間かけて搬送。ケース内に湿らせたタオルを敷き、スタッフが数時間ごとに体表を保湿しながらケアを行ったという。初期行動観察では、夕日が潜行傾向を見せるなど活発で、朝日は浮上休息を取る様子が見られた。現在は展示水槽に収容され、来館者が見分けやすいよう鱗配置や腹色の違いを案内している。

 教育プログラムとして、毎週日曜に成長計測を行い、その結果を水槽付近のボードに掲示。来館者が赤ちゃんガメを観察しながら学べる機会を提供する。

 同館広報の山口亜矢子さんは「地域の子どもたちが名付けた物語を来館者と共有しながら、命の成長と海への帰還を一緒に見届けてほしい」と話す。今後も四半期ごとに成長レビューを実施し、1年後の放流を目指す。

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