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落語を聴いて浮かんだ情景を絵に描く すみだ北斎美術館で初のコラボ写生会

「落語×パステルアート写生会」参加者の集合写真

「落語×パステルアート写生会」参加者の集合写真

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 落語を聴いて浮かんだ情景を絵に描く「落語×パステルアート写生会」が9月14日、すみだ北斎美術館(墨田区亀沢2)の講座室「MARUGEN100」で開かれ、参加者が落語とアートの融合を楽しんだ。

「落語×パステルアート写生会

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 当日はまず、インストラクターの新保利江さんによるパステルアートの説明と練習でスタート。その後、墨田区在住の落語家・柳家小もんさんが古典落語「たぬき」を演じた。参加者は物語を聴きながらイメージを膨らませ、思い思いにパステルでタヌキやこいのぼりを描いた。

 中入りの時間も参加者は筆を動かし続け、会場はにぎやかな制作の場に。続く2席目「不動坊」ではパステルアートは禁止し、落語に集中して耳を傾ける時間になった。

 終演後には、完成した作品を高座に並べて鑑賞する時間を設け、会場全体で作品世界を共有。さらにサプライズとして、小もんさんの誕生日を祝い、ウクレレの生演奏に合わせて会場全員で「ハッピーバースデー」を歌い、温かな拍手が響いた。

 新保さんは「欠席者もなく満員でうれしい限り。パステルアートを楽しんでいただけてホッとしている。参加してくれた友人も楽しかったと言ってくれた」、柳家小もんさんは「今回はお客さまが前のめりで、楽しもうという感じだったように思う。これは作品にするという企画の性格もあるが、満席だったことも大きかった。北斎美術館の雰囲気もとても良く、会場に一体感が生まれたのでは」と、それぞれ振り返る。

 すみだ北斎美術館と共同主催で企画運営を担当した吉川泰一さんは「落語とアートは別だと思っていたが、葛飾北斎が江戸落語中興の祖とされる烏亭焉馬(うてい・えんば)と交流して名作『隅田川両岸景色図巻』を描いたと2013(平成25)年に知った。その日以来、いつの日か北斎美術館で落語写生会を行いたいと夢見ていた。私の願いを多くの皆さんが支えてくれ、楽しんでいただけてうれしい。改めて『すみだ』っていいなぁと思った」と話す。

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