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東京大空襲から80年 墨田区役所で平和祈念、折り鶴アートや音楽で願い

巨大折り鶴アート「平和のオブジェ」

巨大折り鶴アート「平和のオブジェ」

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 下町地区を中心に約10万人の被害者を出した東京大空襲から80年を迎える3月10日、墨田区役所1階アトリウムで平和祈念イベント「28万人の平和メッセージ」が始まった。巨大折り鶴アート「平和のオブジェ」の展示と同時に「平和メッセージ展」が行われ、区民や来庁者の願いが込められた。

平和祈念イベント「28万人の平和メッセージ」

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 1992(平成4)年に始まり、34回目となる同イベント。約10万羽の折り鶴を使い、高さ約13.5メートル×幅約7.5メートルの吹き抜け壁面に「平和への願い」を表現するオブジェを制作。今年のタイトルは「終戦から80年~歴史から学び、未来へ」で、2026年3月まで展示する。

 「28万人の平和メッセージ」にのイベント名は、墨田区の人口に由来する。関東大震災・戦災という2度の大きな災害を経験した墨田区は1989(平成元)年に「墨田区平和福祉都市づくり宣言」を制定し、平和と福祉向上を目指す方針を掲げた。同イベントはその理念の下、区民全員の平和への願いを込めて毎年開催している。

 お披露目式では、新日本フィルハーモニー交響楽団が「G線上のアリア」「美しく青きドナウ」などを弦楽四重奏で6曲演奏。200人以上の観客が静かに耳を傾け、平和への思いを共有した。

 「平和メッセージ展」には、区内外の小学生16校から635通、一般138通、著名人43通、計816通のメッセージを展示。「毎日ご飯と学校に行けることが幸せ」「一生平和に過ごせますように」などの小学生の言葉のほか、墨田区出身の王貞治さん、海老名香葉子さん、黒柳徹子さん、五街道雲助さん、ちばてつやさんらが寄せた平和への願いが並ぶ。

 今回から、過去の折り鶴をメッセージ台紙として再生紙活用する取り組みも始まった。

 展示は、開庁時間(平日8時30分~17時15分)内であれば自由に観覧できる。

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