
明治から昭和の名曲を集めた音楽イベント「明治大正昭和の歌」コンサートが7月18日、ノウドひきふね(墨田区東向島2)で開かれた。会場には地域住民を中心に68人が来場し、懐かしのメロディーに包まれた。
出演は、流し芸人で自由民権演説歌も披露するカンカラ三線奏者・岡大介さん、映画「そろそろ音楽をはじめようと思う」主演で山国映画祭観客賞を受賞したアコーディオン奏者のDANさん、チンドン芸を交えたのまど舎しょうけいさんと股旅ロックバンド・極悪いちご団、四弦プレーヤーのかんのたかしさん、ウクレレ歌謡の鰯家猫輔(いわしや・ねこすけ)さん。DANさんが率いるレトロ三重奏団も加わり、多彩な音がひとつのステージに集まった。
冒頭は鰯家猫輔さんのウクレレ歌謡ショーでスタート。続いて極悪いちご団とのまど舎しょうけいさんが、和装姿でチンドン太鼓とギターを鳴らし、股旅演歌ロックを披露した。岡さんの演説調トークとカンカラ三線による自由演歌では、観客から「待ってました!」と声が飛んだ。
後半はレトロ三重奏団が映画音楽やグループサウンズを奏で、会場には自然と手拍子と合唱が広がった。終盤には全出演者がステージに並び、「リンゴの木の下で」などを合同演奏。観客とステージが一体となり、昭和レトロな空気が会場いっぱいに広がった。
主催した「オフィス寝ても覚めても亭」代表、青木利恵子さんは「私が愛してやまないアーティストを集めたら、自然とこうした出演者構成になった。岡大介さんから『地元を巻き込む素晴らしい会』と高い評価をいただき、看板アーティストの鰯家猫輔も満足そうだった」と話す。
本公演に向けて連日曳舟に通い、地元の人から「定期でも持っているのか」「もう引っ越してきたら話が早い」と声を掛けられたこともあったという。「今回いただいたご縁を大切に育て、毎夏の恒例として望んでもらえたらうれしい」と意気込む。