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江戸東京博物館、特別展「日本橋」-10メートル「影からくり絵」実演展示も

江戸東京博物館(TEL:03-3626-9974) 特別展は1階の企画展示室で開催。 6階の常設展示室の入り口には、幕末期の日本橋(北側半分)が当時と同じケヤキとヒノキを使って実物大で復元されている。

江戸東京博物館(TEL:03-3626-9974) 特別展は1階の企画展示室で開催。 6階の常設展示室の入り口には、幕末期の日本橋(北側半分)が当時と同じケヤキとヒノキを使って実物大で復元されている。

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 江戸東京博物館(墨田区横網1)で開館20周年を記念する特別展の第1弾「日本橋 描かれたランドマークの400年」が開幕した。

公式キャラクター「ギボちゃん」との記念撮影コーナーも設置。

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 1603(慶長8)年の架橋以来、江戸東京の象徴として日本人に愛され、さまざまな絵に描かれてきた日本橋は、同館でも常設展示室入り口に実物大で復元され親しまれており、欄干の親柱が頂くギボウシュが公式キャラクター「ギボちゃん」のモチーフになるほどシンボル的な存在。今回の展示では同館所蔵の浮世絵や版本、絵巻、絵はがき、近代版画、写真など130点の資料の中から、ランドマーク・日本橋の姿を歴史と共に紹介する。

 「第1章 都市・江戸の橋」では江戸という都市の中心、全国各地へつながる街道の起点としての日本橋、「第2章 日本橋を描く ~江戸城、富士山、魚河岸と~」では絵画化される上での定番の構図や、大胆なアングルの作品などを展示。「第3章 文明開化と日本橋」では1870(明治3)年の人力車の営業開始、1873(同6)年の西洋型木橋への架け替え、1882(同15)年の馬車鉄道の敷設などの話題を、鮮やかな舶来絵の具を用いた錦絵から、「第4章 石で造られた日本橋」では1911(同44)年に開通した現在の石造りの日本橋の100年を振り返る。

 見どころの一つは、江戸城前の日本橋川を下って隅田川に合流し、浅草かいわいを経て木母寺までさかのぼる光景を描いた、18世紀中ごろに制作された全長約10メートルの長大な絵巻「隅田川風物図巻(ずかん)」の全画面初公開。絵の一部を切り抜いて薄い和紙を貼り、後ろから光を当てると明るく輝くように見える「影からくり絵」の細工が施された同絵巻を、特殊な照明によって実演展示。川沿いの家々の窓や舟のちょうちん、両国橋の花火などが夜景のように幻想的に浮かび上がる。

 日本橋近くの版元須原屋(すはらや)から1774(安永3)年に出版された杉田玄白ほか訳の「解体新書」や、明治初期に橋のたもとの高札場から売り出されてあっという間に全国へ広がった「人力車」など、各章でその時代を象徴する資料なども展示する。

 開館時間は9時30分~17時30分。入館料は、一般=1,000円、大学・専門学校生=800円、小中高生・65歳以上=500円。月曜休館(7月16日を除く)。7月16日まで。

 6月3日・9日・10日には音声ガイドのナビゲーターをつとめる落語家の林家三平さんも出演する展覧会開催記念落語会「林家一門会」を1階ホールで開催。特別展観覧券付き前売り券=4,000円。

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