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両国で江戸東京博物館リニューアル 33周年で展示全面刷新

常設展示フロアの服部時計店の模型。高さは26メートルある

常設展示フロアの服部時計店の模型。高さは26メートルある

 東京都江戸東京博物館(墨田区横網1)が3月31日にリニューアルオープンする。

常設展示フロアの中村座の模型。建物内部に入れるようになった

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 同館は1993(平成5)年3月に開館し、2022年4月から約4年間にわたり全館休館して大規模改修を行ってきた。常設展示室約9000平方メートルを含む施設全体を更新し、収蔵資料は35万点を超える。江戸と東京の歴史を「立体的・直感的」に体験できる構成へと刷新した。

 今回のリニューアルでは、空間演出と展示手法の両面で見直した。1階エントランスの壁面には左官職人による手仕事の仕上げを施し、波や風の流れを表現した質感で来館者を迎える。6階の常設展示室では、これまで未活用だった壁面上部にスクリーンを新設し、江戸と現代東京の空をイメージした映像を投影。日本橋や中村座、服部時計店などの大型模型を包み込むような景観演出を実現した。展示室手前には巨大なのれんをモチーフにした演出を施し、広い空間から人のスケールへと切り替える動線も整えた。

 江戸ゾーンでは、実寸大模型や環境演出を強化。裏長屋の一部には入室可能な部屋を設け、住まいの広さや生活道具の配置を身体感覚で体験できるようにした。通路には屋台などを配置し、町を歩くような没入感を高めている。芝居小屋「中村座」では内部に入れる動線を新設し、当時のにぎわいを「内側から感じられる」構成とした。

 一方、東京ゾーンでは大型模型を刷新。これまで展示してきた「朝野新聞社」は、実際にその約20年後に服部時計店が買い取り、時計台を設置した歴史的経緯を踏まえ、今回は約30年ぶりのリニューアルに合わせて、銀座の象徴である服部時計店の模型へと更新した。高さ約26メートル級の模型により、都市の発展を象徴的に表現する。

 関東大震災や東京大空襲を伝える展示も強化し、日本最古の公営乗り合いバスや災害の痕跡を示す資料を通して、都市の転換点を立体的に示す。展示対象は2010年代まで拡張し、現代につながる東京の姿まで扱う。

 展示手法の拡張も図り、従来の固定的な展示に加えてギャラリー型の空間を導入。開館記念期間には歌川広重「名所江戸百景」119点を一堂に展示し、江戸の都市景観を俯瞰(ふかん)できる構成とする。

 来館者対応では、スマートフォンでQRコードを読み取る多言語ガイド(13言語対応)を導入。触れる模型や解説動画、ピクトグラムなどを組み合わせ、言語や感覚に依存しない多様な手法で展示を理解できるよう工夫している。

 同館では再オープン後も展示や運営の改善を継続し、多様な来館者が楽しめる環境づくりを進めるとしている。

 開館時間は9時30分~17時30分。入館料は一般700円ほか。

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