東京スカイツリーのすみだ水族館（墨田区押上1）の、新常設展示「オガサワラベース」が9月30日、公開された。

すみだ水族館　オガサワラベース公開

　小笠原村は、日本の最東端・最南端である南鳥島・沖ノ鳥島を含む東京都の南東に位置する村。30余りの島々を村域とするが、一般住民が居住しているのは父島と母島のみ。これまで一度も大陸や大きな島と陸続きになったことがない海洋島で、亜熱帯の気候の中で独自の生態系が育まれてきた。

　同館ではこれまでも小笠原の自然を展示に取り入れており、既存の「小笠原大水槽」、「アクアスコープ」と併せて新たなエリア「小笠原」が誕生した。小笠原固有種の展示、自然環境や産業観光、教育についての発信などを行う。

　公開当日に行われた発表会には、さかなクン、小笠原村観光局の根岸康弘さん、マスコットキャラクターの「おがじろう」、すみだ子どもPR大使らが登場。併せて、アオウミガメの赤ちゃん2頭の名前も発表された。小笠原諸島特有の深く濃い、どこまでも透き通った青色を表現する言葉「ボニンブルー」にちなんで「ボニン」と「ブルー」と命名。2頭の赤ちゃんは体重測定の後、水槽に戻され、元気に泳ぐ姿を来観客に見せた。

　飼育チーム長の柿崎智広さんは、「小笠原村とは当館のオープン以来、良い関係を築かせてもらっている。1000キロ離れているが同じ東京都の仲間として、世界自然遺産との共存の実現を考えるきっかけをつくっていきたい」と話す。

　開館時間は10時～20時（土曜・日曜・祝日は 9時～21時）。入館料は大人＝2,500円、高校生＝1,800円、中・小学生＝1,200円、幼児＝800円。