墨田在住の歌舞伎俳優・中村梅乃さんと歌舞伎義太夫・鶴澤繁二さんの勉強会「縁糸乃会(えにしの会)」が8月22日・23日、曳舟文化センター(墨田区京島1)で行われる。
歌舞伎の勉強会は普段は大きな役を演じる機会が少ない俳優・演奏家たちが、大役に挑む貴重な機会となり、研究公演ともいわれる。今回の勉強会について、梅乃さんは「鶴澤繁二さんとは芸歴も年齢も違うが、以前から『一緒に公演をやろう』と話し合っていた。繁二さんが国立劇場主催の若手演奏家育成の勉強会(音の会)から卒業したことなどで、2人の夏のスケジュールが合った」と話す。
当日は、まず具体例を挙げながら歌舞伎の魅力を説明する「解説 竹本の魅力」の時間を設ける。梅乃さんは「想像力を膨らませるためのインプットの時間。そうやって演目を見ることで、より理解が深まる」と、狙いについて解説する。休憩を挟んで、実の息子を義理の息子が逮捕するストーリーの「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき) 八幡の里引窓の場」を、テンポ良い演奏で知られる「音冴春臼月 団子売」を演じる。
梅乃さんは「押上に住んで20年がたつ。いつか地元で公演したいと思っていたが、念願がかなってうれしい。墨田は役者も脚本家も江戸時代から住んでいた、歴史的に歌舞伎との縁も深い土地。今回をきっかけに継続的に公演を行うなど、『伝統文化ゆかりのまち墨田』を発信していければ」と意気込む。
開催時間は、22日=17時~19時、23日=13時~15時、17時~19時。入場料は、A席=7,000円、 B席=5,000円。チケットは専用申し込みサイトで受け付ける。