墨田のものづくりの魅力を伝えるイベント「すみだ3M(スリーエム)運動40周年祭」が10月6日、すみだ産業会館(墨田区江東橋3)サンライズホールで行われる。
「すみだ3M運動」は、3つのM=博物館(Museum)、マイスター(Meister)、工房ショップ(Manufacturing shop)=を有機的につなぎ合わせ、墨田区の産業PRと地域活性化を図る事業。
「小さな博物館」は、自社製品や使ってきた工作機械・道具、文献・資料などを工場・工房・民家の一部で展示・公開するマチナカ博物館の名称。「すみだマイスター」は、暮らしを豊かにする工芸品、高度な技術を支える工業製品やそのパーツなど、付加価値の高い製品を作る技術者を認定している。「すみだ工房ショップ」は、工房や工場(ものづくりの現場)と店舗(販売する空間)が一体化したスタイルのショップを指す。
40周年を迎える今回は約50事業者が参加し、職人の技を体感できる「ワークショップ」と「技術実演」を行う。
ワークショップコーナーでは「片岡屏風(びょうぶ)店(屏風博物館)」の北斎ミニ屏風作りワークショップ(2,000円)や「大関鞄工房」の本革ミニポーチづくり(4,400円)など15の事業者がワークショップを行う。実演コーナーでは「前川表具店」「錺(かざり)かんざし三浦」「小宮畳店」など9事業者が製造技術を披露する。
墨田区のものづくりの歴史について、3M運動PR実行委員会会長の片岡恭一さんは「墨田区は、江戸のまちの発展と拡大に伴って育まれた歴史と文化・伝統が今なお受け継がれており、表具・指し物・錺かんざし・押し絵羽子板・小紋・藍染めなど、江戸からの技を受け継ぐ多くの職人が共に活動している。隅田川を中心として発達した運河により水運に恵まれていることから、近代工業発祥の地として、衣類や革製品、せっけんなどの日用品が製造されて以降、現在では金属・プラスチック・ゴム・ガラスなどのさまざまな素材を取り扱う産業が集積してきた歴史がある」と解説する。
片岡さんは「『すみだ3M運動』が40周年の節目を迎えることができた。多くの方々の支援に感謝とともに50周年へ向けてのスタート地点として位置付けている。参加事業者一同、心を込めて皆さまをお迎えするので、ぜひ会場に足を運んでいただけたら」と呼びかける。
開催時間は11時~16時。入場無料。