
オットセイの生態や魅力を深く知ってもらうことを目的とした特別企画展「いいえそれはオットセイ展」が3月5日、すみだ水族館(墨田区押上1)で始まった。
同館には、当館生まれの「アテナ」を含む5頭のミナミアメリカオットセイが暮らしているが、これまでSNSの発信でもオットセイと認識されず「アシカ」や「アザラシ」と間違われるケースが多かったという。
館内では、エントランスからオットセイプールエリアまでの各所にオットセイの特徴を紹介するパネルを設置。「アシカやアザラシと間違えられがちなオットセイ」「歴史的文献でも混同されてきたオットセイ」など、誤解されやすい生態を、ユーモアを交えて解説している。
オットセイと間違われる率が一番高いアシカとの違いについて、中島さんは「オットセイは耳たぶがあり、毛が長くて密集していて乾いたらふわふわになるのが特徴。アシカも耳たぶはあるが、短毛でオットセイよりも一回り大きい」と話す。
同館のオットセイ担当飼育スタッフ・中島有奈(ありな)さんが監修したパネルもあり、館内で暮らす5頭の個性や見分け方を紹介している。
「当館のオットセイ5頭は全て雌。一番年長(推定17歳)で私が担当するアナは『絶対的女王』として君臨している。大きな疑似岩を独占している個体がいたら、それはアナ。自由気ままに生きていて、アナにちょっかいを出して怒られているのがジュアナ。性格や鳴き声もそれぞれが個性がある」と中島さん。
期間中は体験型のコンテンツも提供する。「オットセイ2025」と題し、来場者がオットセイの特徴についての認知度を確かめるアンケート結果を公開するほか、3歳を迎えるオットセイ「アテナ」の成長を描く絵本作りや、オットセイのお面作りワークショップも行う。
館内の「ペンギンカフェ」では、企画展にちなんだ限定メニュー「ぷかぷかオットセイのお花見ラテ」(750円)も提供。桜の季節に合わせたデザインで、見た目も楽しめるよう工夫したという。
中島さんは「オットセイは見た目の特徴が分かりにくく、アシカやアザラシと間違えられることが多い。彼らの魅力をもっと知ってもらい、好きになってもらえたら」と話す。
開館時間は平日10時~20時、土日祝9時~21時。入館料は、大人=2,500円、高校生=1,800円ほか。4月25日まで。