グランドオープンまであと1日に迫った東京スカイツリータウン。大型商業施設「東京ソラマチ」の開店準備は既にほぼ完了している。施設の内部は5月18日朝からメディアに公開され、夕方には各店舗でレセプションパーティーなどが開かれ、招待客などで施設内は本番さながらのにぎわいを見せた。

押上駅前広場口から入ると、そこは「ソラマチ商店街」。

　東京スカイツリーの足元で、新しい下町の魅力を感じる商業施設を目指す「東京ソラマチ」は、ファッションや雑貨、グローサリー、スイーツ、レストラン、カフェなど専門店を中心に都内最大級の312店舗が出店。新業態や都内初・SC初出店、「ここでしか買えない限定商品」を販売する店を数多く集めた。

　駅とつながる1階にはエントランスゾーンを展開。東武スカイツリーライン「とうきょうスカイツリー駅」と接する道路に「St.ストリート」。押上駅前広場口から入ると、約120メートルにわたり、懐かしく新しい江戸情緒を感じさせるデザインが目にも楽しい「ソラマチ商店街」が来店客を出迎える。

　2階～3階に広がるのは主に女性をターゲットにしたエリア。2階はさまざまなシーンをサポートする「等身大の」ファッションゾーン、3階は日々の暮らしにこだわりを加えながらリラックスした生活を提案する店舗が並ぶ。広めの通路でゆったりと買い物ができ、植栽豊かな吹き抜け広場やベンチなど、くつろぎのスペースも多い。コーヒーショップを併設した「ビューティ＆ユース ユナイテッドアローズ」や、ビームスがプロデュースするセルフスタイルのソフトクリームバー「レムソンズ」など、ファッション＆雑貨と、飲食・スイーツ店がエリア内に同居しているのも特徴。イーストヤード2階に新業態の「ラ フェ ミュルミュール」（フランス・ブルターニュ産の乳製品を使用した焼き菓子）と「メリファクチュリー」（アイシングクッキー専門）を含む3店舗を出店した「キル フェ ボン」総店長の橋本恵子さんは「地元の方から日本全国、世界中から来る方までに召し上がってもらえるのが楽しみ」と期待を寄せる。

　男性向けに、「週刊少年ジャンプ」連載中の作品を中心としたグッズをそろえた「ジャンプショップ」、タカラトミーが運営する「トミカショップ」と「プラレールショップ」などが軒を連ねるウエストヤード3階。向かいには限定商品も豊富な「リラックマストア」も出店しファミリーで楽しめる。イーストヤード4階のスーベニア・キャラクターゾーンに出店する「MEDICOM TOY」にも、ベアブリッグやフィギュアの限定アイテムがそろう。同フロアには新しい感覚を取り入れた日本の伝統工芸品を扱う店舗も集まる。

　多目的ホール「スペース634」と企業の情報発信拠点が集まる5階には、墨田区観光協会が「産業観光プラザ すみだ まち処」を開設。スカイツリー展望台から降りてくるエレベーターが到着するフロアで、職人技が生きる「ものづくり」やグルメ、「まちあるき」情報やイベントなど、旬の「すみだの魅力」を観光客にアピールする。

　6階～7階はゆるやかな階段で結ばれたカジュアルなレストランゾーン「ソラマチダイニング」。7階「コニカミノルタプラネタリウム天空」へのエントランス前には、下町のシンボル「トーキョーサイダー」のコンセプトショップ「AZUMACHO CAFE ～トーキョーサイダー倶楽部～」が店を構える。地上150メートル地点から間近にタワーを望める施設内随一のビューポイント、イーストタワー30階～31階にはスペシャリティレストラン街「ソラマチダイニング スカイツリービュー」が広がる。

　同18日～20日には生鮮食品や和洋総菜、和洋菓子を扱う2階「フードマルシェ」で先行販売会を実施。「錦糸町 魚寅」や亀戸天神前の「船橋屋」など地元の名店から、広いカフェスペースを併設した那須塩原のチーズケーキ店「チーズガーデン」までが集積する「地域の台所」は買い物客であふれた。東向島駅近くに住む主婦の村田好恵さんは「（とうきょうスカイツリー）駅の改札（東口）とエスカレーターで直結しているみたいなので、ここに寄ってから帰るのが定番になりそう」と話した。

　東京スカイツリータウンは22日10時に全館グランドオープンする。