
墨田区の春の風物詩「墨堤さくらまつり」が3月15日から、隅田川沿いで開催される。
墨堤の桜の歴史は古く、4代将軍・徳川家綱が植樹させたのが始まりとされる。その後、8代将軍・徳川吉宗が100株の桜を植樹したことで桜の名所として有名になり、庶民の間で花見の習慣が定着した。現在では、吾妻橋から桜橋まで約1キロにわたって343本のソメイヨシノが咲き誇る。
墨堤の桜は、江戸時代の浮世絵師・歌川広重によっても描かれている。広重の代表作「名所江戸百景」の中には、「隅田川水神の森真崎」「隅田川関屋の里」などの桜咲く隅田川沿いの風景が登場する。広重の作品からも、当時の人々が桜の名所として墨堤を愛(め)でていたことがうかがえる。
今年の都心の桜の開花は3月22日、満開は29日と予想されており、期間の中盤以降には満開の桜が楽しめそうだという。
期間中、地元町会による模擬店の出店のほか、桜橋デッキスクエアでは向嶋芸妓茶屋(3月27日~4月6日)、墨田区銘品名店会(3月29日~30日、4月5日・6日)などの催しを行う。夜には桜並木をライトアップし、夜桜が楽しめるようにする。
桜並木のライトアップは18時30分~21時。4月13日まで