劇団扉座の第50回公演「つか版・忠臣蔵~スカイツリー篇~」が6月15日から始まる。会場は同劇団の稽古場がある「すみだパークスタジオ」内の公演スペース「すみだパークスタジオ倉(そう)」(墨田区横川1)。
原作は現代演劇に大きな影響を与えてきた、故つかこうへいさんの小説・テレビドラマ作品「つか版・忠臣蔵」。本人の手では舞台作品としての上演がついに実現しなかった同作品を、高校時代につかさんの「熱海殺人事件」を見て演劇の道を志したという劇作家の横内謙介さんが、その三回忌に際して戯曲化。つかさんへのオマージュとして「つか文体」で脚色・演出し、音楽や照明にも趣向を凝らして上演する。
同劇団の制作陣の一人で俳優の田中信也さんは「よく知られた物語だが、つかさんの描く忠臣蔵の登場人物たちは俗物で人間臭く、現代の私たちには、よりリアルに迫ってくるはず。この歴史的名作を、吉良邸のあるすみだの地で上演できてうれしい」と話す。「会場は駅から少し離れているが、行き帰りにスカイツリーを眺めながら歩くのも楽しいのでは」とも。
今月24日まで、全13公演を予定。既に前売りが完売しているものもあるが、開演1時間前に当日券(4,000円)も販売する。