
「自分事で墨田区を良くしたい」人たちが集まるイベント「第10回墨田区まち活カイギ」が3月22日、すみだ女性センター(墨田区押上2)で開催された。
当日は15人が参加。自己紹介に続いて、自分が実現したいプロジェクトを考える時間を設け、「不登校支援」「文字フェス」「落語写生会」などなどのプロジェクトが発表された。
その後、参加者が支援したいプロジェクトごとに3つのグループに分かれ、プロジェクトについて話し合いが行われ、プロジェクト内容の詳細発表が行われた。
発表ではまず、佐々木直子さんが不登校経験者を対象としたイベントを7月5日または12日に「ノード曳舟」で行うと発表。16時~18時の時間帯で、卓球、けん玉、ボードゲーム、ドローン操作などのアクティビティーを提供し、参加者が自由に選べる環境を整える。
1回目は不登校経験者のみを対象とし、SNSやチラシでの告知は行わず、知人・関係者の紹介で参加者を募る方針。運営チームは墨田区の「墨田の力応援助成事業」への応募を検討しており、申請に向けて新規団体の設立準備も進める。
続いて、筆跡診断士の芳田マサヒロさんが、手書き文字に特化したイベント「文字フェス」の開催を発表。北斎美術館を会場候補に準備を進めていく。これまで手書き文字に特化したイベントの開催事例はなく、書道に関連する「墨」の字が入った墨田区で初めて開催することに意義があるという。
筆跡診断は、手書き文字を通じて個人の心理状態や適性を読み解く技術。就活や婚活、教育、介護、刑務所での更生支援など、多方面で活用されている。今回のイベントでは、書家やペン字の専門家も招き、手書きの魅力を体験できる場を提供する。開催時季は9月~12月の間で検討。来場者が自分の「今年の一文字」を書く体験ブースの設置など、参加型の企画も企画している。
最後は吉川泰一さんが、落語と絵の写生を組み合わせたイベント「落語写生会」を発表。昨年は10人規模で行ったが、今年は40人規模に拡大する予定。
企画の流れとして、ユーチューブの落語動画を視聴しながら絵を描く「プレイベント」を実施し、その後、北斎美術館でプロの落語家による本番イベントを行う「ステップアップ方式」を採用するという。参加者は落語を聴きながらインスピレーションを得て絵を描き、最後にその作品を基にトークセッションを行う。
各プロジェクトは助成金申請や団体設立の準備を進めながら、具体的な実施に向けて動き始める。