
すみだ北斎美術館(墨田区亀沢)で3月15日、「北斎桜」の植樹式が行われた。
植樹式の式典で澁谷哲一館長は「北斎桜は、英国で命名された種で、里帰りした日本文化と世界のつながりを象徴する特別な品種。2026年に開館10周年を迎えすみだ北斎美術館にとって、『北斎桜』の植樹は、墨田区の文化発信拠点として重要な一歩となる」とあいさつ。
続いて山本亨墨田区長は「この桜が地域の新たなシンボルとなり、区民に愛される存在になることを期待している」と述べ、2026年に予定している総合芸術祭に向けた計画についても言及し、「北斎をテーマにした文化事業のさらなる発展を目指す」とあいさつした。
式典には、北斎研究の第一人者である目黒龍一郎さん(通称・葛飾北斎博士ちゃん)や時代文化研究家の車浮代さんも出席した。
植樹式には山本区長、澁谷館長、目黒さんらが出席。美術館の敷地内に北斎桜を植樹した。
式典後には北斎桜を紹介した高橋新さんが「北斎桜」についての解説を行い、日本と海外における桜の交流史を紹介したほか、車さんのミニ講演会が行われ、江戸時代の出版文化を牽引した蔦屋重三郎のプロデュース力について解説した。